WORLD STANDARD HOUSE世界基準の家

高い気密性能

~家の隙間を少なくし、
高断熱住宅本来の性能~

水村建築設計の性能
C値0.3cm²/m² 以下

気密性能を表すC値とは?

皆さんはC値(しーち)(cm2/m2)という言葉を聞いたことがありますか。

最近ではハウスメーカーのHPや工務店のHPなどに記載されることも多くなり、聞いたことある人が多くなっていると思います。

C値(隙間相当面積)とは、住宅の気密性能を表す数値のことで、その家の大きさ(面積)に対して、どの程度のスキマが存在しているのかを表した数値になります。

このC値とは小さい数値の方が、気密性能が良いということになります。

簡単な例を示してみます。
一般的な床面積が120m2の住宅があるとします。
全くの隙間がなければ、0cm2 ÷120m2 =0 となりC値は0です

この住宅に60cm2の隙間があったとします
60cm2 ÷120m2 = 0.5 となりC値は0.5となります
※C値0.5というのは分かりやすく例えると、建物全体に対して約ハガキ半分ぐらいの隙間があるということになります。

これは、一般的に言えばかなり良いC値という扱いになります。
しかし、現在の日本ではC値に関する基準がないのも事実です。気密測定を行っている会社の方が少ないと感じます。

C値について少しわかってきたと思います。

断熱性能を表すUA値は住宅の計画の段階にて、あなたの家のUA値はこの値ですよとあらかじめわかるのに対し、C値は実際に建てられた住宅に対して気密測定を行い、実際に測定するという方法でしか正確な数値は分かりません。

つまり、住宅の施工の品質によってかなりの違いが出てくるということになります。
C値が実測でしかわからないのはわかったけれども、なぜC値が大切になってくるのかという疑問も生じてきたと思います。

C値の分かりやすいイメージ図

しっかり防寒

皆さんは冬の寒い時期にダウンジャケットを着ると思います。
このダウンジャケットを住宅に例えるのであれば、断熱材です。
断熱材は冬では室内を保温してくれる魔法瓶のような役目をします。

皆さんは、そのダウンジャケットをどのように着ますか。
本当に寒い日であれば、チャックは首元まで締めるのではないでしょうか。

そうすることによって、体温をダウンジャケットにて保温することにより暖かくなるということでです。
その時、首元までチャックを閉めて隙間を少なくしているのでダウンジャケットと体では隙間が少なくなっているので、C値でいうならばC値が小さく気密性能が良いということになります。

チャック全開

もし、寒い日にダウンジャケットを着て、チャックを全開にしている人がいたとします。
その人は、ダウンジャケットを着ているにも関わらず寒く感じていると思います。
チャック全開ということは、C値が大きく気密性能が悪いということです。

実はほとんどの人が知らないうちにC値の大切さを知っていたのです。
C値と聞くと難しく感じると思いますが、C値の役目を実は皆さんもわかっていたのですね。

このようにC値(気密性能)が良いということは住宅にとって色々なメリットがあります。

C値が悪い時のデメリット

では、C値が悪い時のデメリットについてお話していきたいと思います。

まず、先ほど例にて挙げた通りC値(気密性能)が悪ければ保温性能がしっかりと確保できないため断熱材本来の性能を発揮できないということです。
断熱材本来の性能を発揮できないということは、省エネ性能が悪くなるということに繋がります。
結果、無駄にエネルギーを使ってしまう住宅になってしまいます。

ちなみに、C値1.0と0.5の差をエアコン(電気代)に置き換えて考えてみます。
諸条件は長くなるので省きますが、冬場にエアコンにて家を温めるとして月の電気代の差が600円程度になります。(2023.1月での電気料金)
気密性能によって、こんなにも電気代に差が出てきます。

お財布にも地球にも負担がかかる

他には、2003年に建築基準法の改正により新築住宅には24時間換気設備の設置が義務づけられています。
この換気設備により2時間で部屋の空気が入れ替わるようになっています。
C値が悪い住宅ですと、空気は通りやすいところを通って住宅内部に入ってきてしまいますので、計画通りに換気が出来ないということに繋がってしまいます。
空気の循環の悪い住宅になってしまうということです。

C値に基準のない日本と世界基準(水村建築設計)との違い

ここでC値に基準のない日本と世界基準との違いをお話させていただきます。

ドイツのパッシブハウス基準の住宅では、C値ではなく『50Paの加圧(減圧)時に漏気回数0.6回以下』という基準が用いられています。
これをC値換算すると約0.3cm2/m 2 程度です。

C値0.3程度では外気からの隙間影響をほぼ受けなくなり、家中の温度差ムラがなくなり、快適に生活出来ると言われています。
これがとても大切だと私は考えています。

施工技術にてC値は良くすることができます。
住んでいる人にとっての快適性や省エネ性能を考えると、私はC値は0.3以下を目指すべきだと思います。

水村建築設計でのここ数年でのC値の平均は0.2です。

施工をしている大工さんの技術あっての素晴らしい数値だと思います。

ですが、これを平均して0.2を切れるように努力していくことも今後大切だと思います。
本当に快適な住宅を造るため、C値は大切な要素ということを皆さんも覚えておいて頂けたらありがたく思います。