CONCEPTコンセプト
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World Standard House Project
(世界基準の家)を掲げた経緯私が建築業界に足を踏み入れたのが、ちょうど10年前の2012年。
当時はマンション施工の現場管督を担っており、冬場は物件施工中の室内が寒いことは当たり前でした。
その後、木造住宅に関わり始めたのが、約6年前の2016年。
現場監督時代に感じていた物件施工中の室内の寒さに対して、まだ違和感を感じずに「日本製の車や家電はとても性能が良く、世界トップクラスだろう」
という考えから「日本の住宅も世界トップクラス」
そう思っていました。そして、水村建築設計を継承するために実家へ戻ったのが、さらに2年後の2018年。
この時に関わった案件がきっかけで省エネ住宅について学び始め、
上尾の(有)佐藤工務店さんからのご指導や西方先生の本、さらには鹿児島で超高性能住宅を建てているパッシブスタイルさんにお会いする機会があるなど…。
私自らの身体で性能の良い住宅を体感・学べたことから、「冬場に室内が寒いことは当たり前ではない」と思い知らされました。
それからの水村建築設計では、
G3グレードを基準とした住宅を建て主さんへご提案することを独自のスタイルとしています。 -
時代遅れの日本の住宅性能
私は建て主さんとの打合せの際に、必ずこのような会話をします。
「日本の住宅は世界の住宅と比較すると立ち位置はどのあたりだと思いますか?」
ほとんどの建て主さんはこう答えます、「上の方ではないの?」と。
ヨーロッパの中でも住宅性能の基準が特に厳しいと言われている国はドイツで、日本の一般的な建売住宅、ハウスメーカーさんの注文住宅は、ドイツだと基準に満たしておらず法律違反となり、建てることすら出来ません。
日本には住宅性能に関しての法律はありませんが、2025年に省エネ性能に関する基準がスタートします。
それでも、住宅性能世界トップクラスと言われるドイツの約1/3。
これが日本の住宅業界の現状です。
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日本の住宅は「冬寒く、夏暑い」が当たり前
おそらく日本にお住まいの大体の方は
「外が寒ければ室内も寒く、外が暑ければ室内も暑い」という考えをお持ちではないでしょうか。このことは、日本の住宅性能が極めて悪いことを意味します。
ドイツの住宅は日本の3倍性能が良いので、「冬場の室内は寒く、夏場の室内は暑い」という考えは一切ありません。
冬なのに室内は半袖・短パンで快適に過ごすことができますし、室内が暖かすぎて身体の芯を冷やすために寒い屋外に出るほど。
日本ではとても考えられない事実です。
夏場はどうでしょうか?
日本は、気温も湿度も高くジットリ不快な暑さですよね。
そのために室内の湿気を取るために活躍するのがエアコンの除湿機能。(日本特有!)
除湿機能は、エアコン内部で空気を冷やし、その後室内に放出するので、湿度が下がると同時に室温も下がります。
寒さに敏感な人は肌寒く感じ、快適とは言えないでしょう。
対して外国の夏は、気温は高くても湿度は低く不快な暑さではありません。
よって除湿機能は必要ありません。
外国では、換気機能付きのエアコンを設置するのが主流で、換気中も室内の温度変化を抑えられて省エネに繋がります。
換気機能付きのエアコンは、性能の悪い日本の住宅に設置しても意味がなく、第一に大切なことは住宅性能を高めることです。
また、室内温度を上げないような夏場の日射対策は必須です。
室内に設置するタイプのシェードやカーテンは、日射を室内に取り入れてからのガードとなるため、対策としては不十分。
性能の良い家かつ建物外部で日射対策ができれば、室温27度前後でも快適に過ごすことができます。 -
もっと安全で快適な住宅づくりのために
国によって気候も違ければ、その地域で必要な住宅性能も違います。
私自身、日本は日本の家づくり、その地域での家づくりがあるとも思います。
しかし、日本ほど気候の厳しい国はありません。
住宅性能を勉強していく上で、そのような世界を知った私は
「冬の室内は寒く、夏の室内は暑い」という考えを少しでもなくしたいという思いで、World Standard House Project(世界基準の家)を掲げています。